もう一度、作物を育ててみたい

この話をお伝えせずには、いられない。

私がこの方の支援をするようになり、1年が経ちました。
要介護状態になり、ご自宅の裏の畑は、ここ3年間は放置されたままでした。

私どもの地域は、金融が農協、購買も農協、保険も農協と言う方が多いのです。 
ご近所や道行く人に農協の購買部の電話番号を聞けば、教えてくれるのです。
今年に入り、畑に植える苗や樹々を切るためののこぎりの注文、長靴の注文を受けていると
農協さんからお電話を頂いています。

今までなかったさびていない鍬が家にありました。
先日亡くなったおばあちゃんのご家族から、
畑の道具や使い残しの肥料等を譲りうけたとのことでした。
畝もすでに作ってありました。

転倒骨折の既往があり、私としては、してほしくない思いが先に立ちました。
「譲り受けたものを使い、もう一度、作物を育ててみたい。」と言うのです。

介護福祉士の方にボランティアをお願いし、
本人が植えたがっていたキュウリ、ナス、トマトを1本づつ持参し、訪問をしてもらいました。
「トマトの脇芽の処理の仕方や野菜の育て方は理解できているから、とても元気になっているよ。」
とその方に言われました。
今は、自宅裏の小さな畑で、ネギ、かぼちゃも育てています。
「農協さんが、植えてくれたの。」と話されて、喜んでいます。
「また農協さんに頼もうね。」と私は、答えます。

3年間、草が生い茂っていた家屋のまわりが、踏み固められたお陰で道が出来ています。
3年間使えなかった福祉用具を今は使いこなし、
それを使い、畑まで歩いています。3年ぶりのトマトの収穫です。

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